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観測者の足跡

観測者ハ足跡ヲ残シタ。

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今期アニメ

9月も中旬を過ぎ、テレビの改編期ともなると7月から放送開始した1クール作品が次々終了を迎えてますね。

今期、まもちゃんの出演作品を中心に幾つか視聴してきましたが、軒並み終了したのでその中から私の独断と偏見で、「これは!」と思った2つのアニメ作品の感想を残しておこうかと思います。

まずは「信長協奏曲」ですね。
初め、この作品を見た時の衝撃と言ったら(笑
今までにないタッチと手法に依って作られたアニメだったのと、独特の作画で正直びっくりしました。
評判を見ても、お話の内容というより見た感じの第一印象で、受け入れられた人と全く受け入れられなかった人にくっきりはっきり分かれる形になっていました。
私は最初こそ大いに戸惑いましたが、回を重ねたら慣れそうだなと思えたのと、徐々に話の展開に面白みを感じたのと、美しい背景や効果、豪華すぎる実力派声優さん達の並びに、気が付いたら毎週見るのが楽しみになっていた程でした(笑

慣れって不思議ですねぇ。一度慣れてしまえば、違和感という物は無くなります。違和感が無くなれば素直に物語に集中出来ますし、もっと細かい部分に目が向くようになる。
最初、あれほど感じた作画への戸惑いも、後半では消えて。部屋の中で光に反射して綺麗に舞う埃の演出にすら「おお!すごいリアル!」と思えました。(本当、よく見ると効果がすごいんです)

現代の高校生がタイムスリップして、織田信長として史実をなぞるという、一見すればこれまでにもありそうだった信長作品なのですけど。史実とフィクションを上手く融合させて、作品独特の設定を入れ込みつつ、表面的に見ればきちんと史実通りになっているという流れも、私には斬新に映って受け入れやすかったです。

何より、主人公のサブローの軽さw
とんでもなく軽いのに何故か憎めない。それどころかどんどん惹きつけられる主人公も珍しいかと。
まもちゃんは、また良いハマり役を演じていましたね。
演じてないんじゃないか、と思わせるような素の演技。それも一つのテクニックなんだと思います。
サブローの周囲が堅苦しい態度なのに対し、現代の、それも高校生の、あまりに楽観的な態度は、「高校生らしい」とも思わせてくれますし、彼が未来人という異質さを同時に表現しているようにも思えました。
脇を固める声優さん方も、大御所からベテランと、普通のアニメで此処までの出演者を揃えるのは難しいのでは?と思える顔ぶれで、声優好きとしても幸せな1クールでした。

ただ一つ残念のは、アニメが1クールしかなかったという事でしょうかね。
来期から月9ドラマ化、後続には映画化も控えているらしいですが、二次元を三次元で実写化する事をなかなか寛容に受け入れられない私は、正直実写化した物をわざわざ見る事はしないと思われ…。
最初のインパクトはどうであれ、今期のダークホースと呼ばれるだけにアニメとしての質は高かったと思いますし、何よりもっと見たい!と思わせてくれる作品だっただけに、ここにきての実写化は残念でした。
もっと腰を据えて、省かずにやっていけば、もっともっと面白みが出たのかなーとも思いましたが、こればかりは仕方のない事ですね。
いつか続編やってくれないかなーと、淡い期待だけを胸に秘めておこうと思います。



そしてもう一つは、「月刊少女野崎くん」です!
これはもう、自分の中で文句なし今期一番の面白さでした。
事前の「面白そう!」という印象を裏切る事無く、毎週たくさん、たくさん笑わせてもらいました。
ラブコメなのに、どちらかというとコメが多かったり、モデルになっている野崎くんの周囲の人間と野崎くんが描く漫画の登場人物の男女が見事に逆だったり、小さな部分ですらクスリと笑える要素ですっかりばっちり、「野崎くん」のいちファンとなってしまっています(笑

原作が四コマという事ですが、そのネタ一つ一つを上手い具合に繋げて、毎週一話分の尺を構成している訳ですから凄いですよね。
最終回はアニメオリジナルでしたが、とても良い雰囲気でした。
いつもの「コメディ」比重過多と違って、ちゃんとラブコメしてましたし!
千代ちゃんがヒロインしてましたし!
野崎くんがヒーローしてましたし!

今までがコメ傾向だったので、最後にジャングルジムの上で「好きだよ」と言った千代ちゃんの思わぬ告白(?)展開と、それに対する野崎くんの口パク&耳に顔寄せというラブな傾向に不覚にもドキドキしてしまいました。
返事の内容は、「俺も好きだよ、花火」という少しずれたものだったと、まぁラブコメ的にはベターなオチでしたが、その後の千代ちゃんの笑顔が素敵で!そういう返事でも、千代ちゃんにとっては凄く嬉しい事なんだろうなぁと思いました。
(あと、千代ちゃんが何気なく差し出したリンゴ飴を、これまたさり気無く一口かじる野崎くんにも禿萌えしましたねぇ…。最終話は野崎くんが二割増かっこよく見えます!!)

これも二期に期待したい所です。いや、寧ろやって下さいおねがいします。



という事で。本当は他にも視聴した作品があったのですけど、時間的にも文面的にも全部網羅は不可能という事で、特に今期面白いなぁと思えた作品を二つ、稚拙感想ではありますがピックアップさせてもらいました。
どちらも二期希望であり、どちらも終わってしまって寂しいのでこれから原作追いをしようと思います。
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ダイバージェンス1%の向こう側









 人間は、根源的に時間的存在である。







2010年夏に放送されたSF系アニメ作品、STEINS;GATE。
そのDVDBOXを遅ればせながらゲット致しました。
もう!この作品!だいっっっ好きなんですよ!!
主人公のオカリンこと岡部倫太郎を中心に、タイムトラベル、タイムリープ、過去改変と。SF物としては定番の題材だったりしますが、その内容は秀逸の一言。正直、これまで見てきた、私の中のSF作品のイメージを悉く崩されました。

作品前半こそ2ch用語が飛び交い、なかなかイタイやり取りも交えつつ、ギャグ一直線で。ただ過去にメールを送る実験を積み重ねていくタイムトラベル物かなーと思ったんですが、9話以降で180度印象が変わります。恐らく「こんな感じかなー」といった決めつけが、完膚なきまでにひっくり返されます。前半から申し訳程度に滑り込ませていた、ほんの僅かなシリアス要素はこの為にあったのか!と思わせてくれます。

世界線移動、ダイバージェンス1%の壁、収束する結果。
世界によって、時間によって決められた大切な人の死を回避する為に、その先にある自由を失った未来を回避する為に、オカリンは何度も何度も世界線漂流を経ていきます。その過程は回を追うごとに重く、辛く、厳しく。オカリンにも、見ているこちらにも圧し掛かってきます。

誰しもが一度は思う「この過去をやり直せたら」という願望を、実際行えたとして。その結末が悲劇しか生まないことを知り、もう一度元に戻すために払う犠牲の大きさは計りしれません。
時にその犠牲はその世界線での命であり、時にその犠牲はその世界線での決して埋める事の出来ない人の想いだったり。
それでも生きているから、前に進んでいるから、足掻く。
好奇心が齎した代償なのかもしれないけれど、孤独な観測者とそれに繋がる人々の想いに心が揺れます。
しかししかし、この作品の凄い所は、そこからの更なるどんでん返しでしょうな。
物語23話、24話はこの作品の真髄だと思います。
これまでの鬱アニメと言われそうな辛い展開から、一気に膨れ上がる希望へのシフトチェンジは、見ていて熱くなります!この辺りで鳥肌が立ったファンも多かったとか何とか。

全てを見終わった時、一話目に戻ってきて、ループしたような感覚になって、詰まり最初から伏線は沢山張り巡らされていて、それをそれとして見ていなかった(敢えて見せない演出をしていた)と思うと、これまた鳥肌が立ちました。なんてよく出来た、出来過ぎている脚本だろうか、と。
ループ系作品って結構ありますよね。なく頃にシリーズや、カゲプロもその一種かと。
延々繰り返すという一点においては、こういった作品は昔から多く存在していますが、シュタゲの場合、何か見えない力によって強制的にループさせられているという非科学的な物ではなく、「時間」という現実的な物によって与えられる結果から、自らの意志によって意図的に引き起こしているループなんですよね。
同じ、「時間を何度も繰り返す」というテーマですが、24話を一周して初めて大きな形が見える作品に出会ったのはこれが初めてです。逆に言えば、全話を通して見る事に意味があると言えるかもしれません。
もし、冒頭を初見している自分に会えるなら、「お前、その辺りも全部伏線だからな」とニヤけながら教えてやりたいくらいです(笑

世界観も素晴らしく、秋葉原を舞台に、SERNやジョンタイター、IBN5100レトロPCなど。実は現実に関わりのある名称や地名が多く出てきます。
実際のCERNはスイスのジュネーブにありますし、機関としての役割も同じです。ジョンタイターは2000年にネット上に現れた自称タイムトラベラーで、IBN5100はIBM5100という名称のレトロPCが実在しています。
秋葉原の未来ガジェット研究所のある場所や、牛丼屋さんぽ、世界のラジオ会館と。作中に登場する多くの場所が、実際その場所にあるんですよねぇ。まさに聖地巡礼が出来るというわけです。
名称だけでなく、タイムトラベルの理論(カーブラックホール 云々の説)も仮説としては存在しているので、可能性だけで言えば100%のフィクションとは言い切れないリアリティもきちんと備えています。この辺りの設定のしっかりさが、SF好きな方々を虜にした要因かもしれませんね。勿論、アニメ好きな方も、このストーリーの面白さで最初と最後でシュタゲに対する評価が変わると思われます。

いつかシュタゲ本編であるゲームの方もプレイしてみたいと思っているワタクシです。
今は、まだ購入してもやる時間が取れそうにないので、様子見してますが、シュタゲ好きな方が口をそろえて言うのは「アニメ面白かったなら是非原作をプレイしてみて!」
もっと細かく、もっと丁寧に、シュタゲの世界に入り込めるそうな。

映画化もされていますが、私はアニメ本編だけでも十分完結出来てるかなと思ってます。(映画のエピソードは完全に好みと受け取り方の問題になりそうですし)
後々考察させる為に、結末を曖昧にして視聴者に任せる手法が割と多い昨今ですけど、シュタゲはきちんと結末が描かれています。すっきり終わるように出来ていますし、キャラ同士の関係性に尽いても、あやふやにはせずある程度結果を出してくれています。結果を出した上で視聴者に自由に先を想像させたり、或いは最終話に至るまでの流れの中で「ああだったんじゃないか」とか「こうだったからかもしれない」と考察ポイントを用意しているので、見終わってこの先どうなるの!?とモヤモヤしたくない人も、自分なりに考察したい人も、互いがそれぞれのポイントで楽しめるような構成に纏まっていると思いました。
そういう部分に於いても、見ていて嫌味の無い。形の整った作品だと思います。

初見時に思ったのは、「まるで一本の映画を見終わったようだ。」でした。
何気ない場面であっても、深刻な場面であっても、感動的な場面であっても。全ては繋がっていて、全てが最終話に向かっていて。24話全てを見終わって初めて全体像が、この作品が本当に描きたかった事が見えたような気がしました。
同じ所で何度泣いた事か。声優さんの本気の演技力にも脱帽です。
なので、数話で挫折したという方にこそ、「決めつけは早計だ!」とオカリンのように教えてあげたいですね。判断は是非とも最終話まで見てして頂きたい!と。珍しくそう思える作品でした。
シュタゲに出会えた事そのものが、シュタインズゲートの選択ならば。その選択に感謝したいです(笑


オンエア時からだいぶ遅れてのハマり組で、一巻から集めるのは大変だなぁと思っていましたが、このBOXの存在を知って。特典こそ各巻初回版に比べて少ないですが、本編は全て揃ってますし、未放送の横行跋扈のポリオマニアも収録済みです。お値段的にも、一巻ずつ買うよりはお手頃だったと思います。何より大好きな、それでいて私のバイブル的アニメになったシュタゲを好きな時に好きなだけ見られる。オカリン達に会える。というのは、個人的にとても大きい要素です!
私はこれから、何度も何度もループして。何度も泣いて、何度も笑うんだと思います(笑
シュタゲ、さいこーーーーーー!!!

K-デイズ オブ ブルー- (2)完


ご無沙汰してます。水緒です。
お盆も過ぎて、残暑が厳しい…筈なのですが。8月に入って雨、雨、雨で久しく太陽を見てません。家だけじゃなく、心にも湿気充満でカビが生えてきそうですが、そんな蒸し暑い日々を水緒は趣味で薄めております。
この不安定な気候はいつまで続くんですかねぇ…。今年の夏はおかしな夏になってしまいそうです。


さて、お盆中にKのセプ4にスポットを当てたシリーズ、「デイズ オブ ブルー」の続編が発売されましたね。なんと、二巻にして完結編という事で最終巻です(早いっ!)
私は小冊子目当てで特装版を購入したので、写真の表紙では無いのですが、まぁこちらが通常版という事でリンク写真に採用致しました。
因みに、特装版は描き下ろしの小説と漫画が収録された小冊子付き、表紙は伏見くんと宗像さんの二人でした~。


まだ発売されて日も浅い!という事で、感想は折りたたみますよ!
お付き合い下さる方は「続きを読む」からどうぞ~。





K~デイズ オブ ブルー~ 其の壱

ここ一週間、娘共々夏風邪からくる腸炎で、うーうー言いながら地獄の日々を過ごした水緒です。ご無沙汰してます。
冬もですが夏の風邪は特に厄介ですね。暑い上に熱いなんて…。大人しく布団で寝るのも苦行ですよ。汗だくですし。
今、風邪流行っているようなので、皆さんもお気を付けを。。。



 
さて、話題が少々逸れましたが、ダウンしている間にアニメ「K」のスピンオフ的作品、デイズオブブルーが密林から届き、病気から解放された頃合いに読破したのでその感想を綴っておこうと思います。

実は注文したの、ひと月近く前なんですよね。2~4週間で届きますーって言ってましたが、まさか本当に4週間掛けてくれるとは(滝汗
どんだけ商品の確保が出来なかったのやら…。
確保出来ましたので入金して下さいの連絡が来た時、「やっとか!」と思いましたよ。お熱の出た頭で!(

このデイズオブブルーは、アニメ「K」のセプター4にスポットを当てたシリーズだそうで、吠舞羅にスポットを当てたメモリーオブレッドと対になる感じでしょうかね。
あちらとリンクしているお話も収録されているそうなので、両方読んでも面白いかもしれません。
当方はセプ4好きなので、こちら押しで行かせて頂きます(笑
表紙は今の季節見目に涼しいブルー!
ちょっとアンニュイな伏見くんが目印です。

以下、続きを読むから感想です。毎度の事ながらネタバレ含みますから、楽しみにしてる方やこれから読もうとしてる方は注意ですよ。



うつけアニメの全24話とは何だったのか。

多次元プロジェクト、「ノブナガ・ザ・フール」
1月から放送が開始されてから今月まで2クール放送されていたアニメで、地味に見ていたんですが今日最終話を視聴したので総括としての感想を綴っておこうと思います。(各話の個別感想はしません…)

あまり作品をdisるのは良くないとは思うのですが、今回だけは色々と思う事があり少々辛口になっている部分もあるかもしれませんので、ノブフー好きな方やクラスタさんは閲覧注意して下さいね。あと、ネバタレも含みますので、そちらの回避も宜しくお願いします。
        
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