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観測者の足跡

観測者ハ足跡ヲ残シタ。

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うつけアニメの全24話とは何だったのか。

多次元プロジェクト、「ノブナガ・ザ・フール」
1月から放送が開始されてから今月まで2クール放送されていたアニメで、地味に見ていたんですが今日最終話を視聴したので総括としての感想を綴っておこうと思います。(各話の個別感想はしません…)

あまり作品をdisるのは良くないとは思うのですが、今回だけは色々と思う事があり少々辛口になっている部分もあるかもしれませんので、ノブフー好きな方やクラスタさんは閲覧注意して下さいね。あと、ネバタレも含みますので、そちらの回避も宜しくお願いします。


さて、最終話を見たんですけど、正直放送の尺中ずっと愕然としてました。
開始5秒でチェーザレが死ぬわ、「あれ?もう終わり?」と勘違いするような所にOPが挟まってるわ、ラスボスだと思ってたアーサーがなんともあっさり圧死するわで、破天荒というか支離滅裂というか…。結局ミツヒデの迷走は続いて、急に正論振りかざす英雄になってるから「あれ?23話のミツヒデのムスカ級の小物感はどこいったの!?」と困惑。実はノブナガは戦いを好む破壊王でしたーというオチに困惑。俺は乱(蘭)が好きだという謎の告白に困惑。最後の最後で輪廻転生した現代で学園物を匂わせた終わり方に困惑。と、最初から最後まで困惑しっぱなしでしたよ、はい。

思えばノブフーの迷走は一話目から続いてた訳ですが、歴史上の人物を時系列をぶち抜いて”共演”させてるという事で、豪華であるが故に無理くり感も否めなくて。大器晩成で良作になるか、カオスになって収拾付かなくなるかの二択だったのかなぁと思えます。前者になってほしいなぁと思いながら見ていたんですが…結果は言わなくても良いですよね。

というか、「ブルータス、お前もか」もそうだし、最終話の「敵は本能寺にあり!」もそうだけど、「この台詞を言わせたい」が為にシーンを作ってるように見えてるのは私だけなのかな…。シーンあっての台詞であるなら、偉人の名セリフだって映えるものだけど、台詞が先行しちゃうと場面がチープになるというか、そうならないようにするのにかなり高度な技術が要求されるような気がするんだがね…。

そもそも、24話も見てて何だけど、結局この作品が言いたかった事って何なのでしょう。
アーサーの真の願望はよく解らないままだし、「ノブナガが救星王だ」と序盤でジャンヌが受けた天啓って何だったのか。死人が蘇ってゾンビなる設定も、結局要るのか要らないのかイマイチ解らないままでした。
キャラの思想が緩やかな変化、というにはあまりに急過ぎる方向転換を突然やってしまうが為に、ブレているようにも見えました…。特にカエサルとミツヒデ、ジャンヌは言動が二転三転で最初と最後でえらい違いですよ。
あっさり死んでしまうという扱いも、切ない物がありますね。ちゃんと今わの際を描かれているキャラもいれば、画面に出ていない所で知らない内に死んでいたキャラクターも大勢いました。簡単に切り捨ててしまうなら、どーしてこんなにキャラクター出しちゃったの、監督/(^O^)\
 
どういう世界観で、どういうキャラ設定であったとしても、一貫性ってやっぱり大事なんだなぁって。変わる事は当然無いといけない訳だけど、極端になってしまうと「え?え?え?」と困惑してしまう。善か悪かがたった一話で掌返しはちょっと…ね(^_^;)
作中唯一思想がブレなかったのはヒデヨシとヒミコとイチヒメくらいでしょーか。他のキャラが急旋回するから、この三人の地に足付けてる感じが際立って見えました。

そしてレオナルド・ダ・ヴィンチ、彼は一体何だったんでしょう…。
途中で「コイツ、最終的にラスボスでしたーってオチだったりして。杉田さんだし←」と、若干勝手な理屈で想像をめぐらしたりもしましたが、なんという事も無かった…。アーサーの後ろになんて居なかったし、終始絵を描き続け、最後はボッシュートで姿を眩ませるという謎の行動で退場していきました。
彼は…あれかい?観測者だったとでも言うのかい?ママン…。(脳内でスカイクラッドの観測者が流れた…)

そして現代の学園物を匂わせる終わり方…。これは、これで良いのか?
ノブナガとジャンヌは死んで、輪廻転生をして何度も出会うんだよって言いたかったのかもしれんが、これはぶっちゃけ二期やるかも臭にしか見えなかった…。
戦国から現代て…。多次元プロジェクトとは言えども、次元越え過ぎでしょ。
キャラだけ借りて、パラレルで学園物やりまーすってなら”派生”として処理できるけど、同じ本編の続柄でまさかの戦国ロボアニメが学園物に転向…。さすがです(白目

元々は舞台が先行でアニメは後続だったそうですけど、舞台のままで良かったような気がする。こう右肩下がりになってしまってはアニメ化するメリットがあったのかどうか。
制作サイドが何の悪ノリか、実際にタロットカード引いてその出た順番で脚本を書いて行ったって知って、開いた口が塞がらなかったのですよ、ワタクシ。
そういう、出たとこ勝負で構成決めていいの!?
それで企画会議通ったの!?
それで作品になるの!? と。

結果は、まぁ…支離滅裂になるのも無理ないなーっとね。


あ、でも。2クール通してEDは好きでした。
イラストの一枚絵も屏風絵をみているようで美しかったですし、曲もかっこよかったり素敵だったりと、個人的には良かったと思います。それに見合った内容であったなら、どんなに良かった事か…。


アニメ作品に関してこんなに批評染みた感想、滅多と書かないんだけどな…。この作品はちょっと溜飲が下がらなかった。
キャスト陣、めちゃくちゃ豪華なのになぁ…。こんだけ豪華なメンバー、一同に集めるのはなかなか難しいんじゃない?って思ってた序盤の気持ちは一体どこへ吹き飛んでしまったのか(
最初からもう一度見直す気力は残念ながらありません。
一話目から「訳解らない…」で始まり、最終話も「訳解らない…」で終わってしまった、ある意味印象には残る作品でした。残り続けるかどうかは別にして。
二期は…あろうがなかろうが、今の段階ではどの道お腹いっぱいです。
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