先月9日から公開が始まった劇場版PSYCHO-PASS。私も先月の末、広島まで遠征をして観に行かせて頂きましたが、その作品がセカンドランに突入!というタイミングで、な、な、な、なんと!大ヒット御礼西日本舞台挨拶という大きなイベントが行われました。
21日から22日の二日間、さぬき映画祭が行われている本広総監督の地元香川県を皮切りに、広島、福岡、そして塩谷監督の地元山口で舞台挨拶が!しかも、三県の舞台挨拶に関しては公安局入局式イベントまで敢行しちゃうという!!
これを知った時の私の動揺は、それはもう…(笑
叫びながら床をごろごろする勢い、と言えば解り易いかな。
というのも、私が住む山口はローカルではネットされてないんですよ?サイコパス。
衛星放送見るとか、レンタルするとか、ネットの一挙見るとか、そういうちょっとした条件がある訳で。誰もが見られるという環境下に無い。なので、今回の劇場版公開、当初の上映会場も山口県は予定されてませんでした。(島根県はあるのに!あるのにぃぃ! by監督)
そんな矢先、劇場版が大ヒット。セカンドランが決定して、東宝系列以外の劇場でも放映されるという朗報が。上映会場の拡張により、山口も新規に期間限定上映という形での上映が実現しました。
それだけでも、こんな片田舎に住む私からすると、予想していなかった事でして…。まさか山口県でサイコパスが観られるなんて。。。
広島で観終わった後、もう円盤発売まで無理だろうなって本気で思ってた一方、何度も観に行ったよ!って方を見かけると「いいなぁ、もっかい観たいなぁ」って思ってました。そんな時にこの朗報。しかも、山口にある数少ない映画館で、限定上映が決定したのは防府と下松。地理的に広島行くより断然近い!!
物理的な問題さえ解決してくれたら、もっかい行くのにーって思ってたら、まさかの公式が物理を飛び越えてきた!状態で。これは観に行きたい!いや、行けって神様からのお告げなんだ!と、即刻再鑑賞を決断しました。
そして昨日雨が降る中、入局式を兼ねた塩谷監督舞台挨拶の劇場版PSYCHO-PASS上映が下松市のMOVIX周南にて行われました!
行ってきましたよ、推奨された通りスーツで。
あんなにかっちりスーツ着たのは、何年ぶりだろ(^_^;)
日頃着ないもんだから、ちょっとドキドキしつつ。あと商業施設内の映画館なので、劇場内到着までの周囲の目も、何だかんだで気になりつつ。(小心者)
しかし上映時間が迫ると、ぞくぞくと同じようにスーツを着た方々が。男性も女性も、皆さん結構しっかり着て来られているようでした。
盛んに放映されていた圏内では無かったのと、他の御礼イベントは軒並み満員御礼状態だっただけに、山口での開催イベントとして未知数となるお客さんの入りはどうなのかなぁと、少し心配してた部分もあったんですが、なんてことはありませんでした。半分以上席が埋まっておりましたよ。
満員、とはいかないまでも、山口に(中には福山に行かれなかった方が広島から参加されたケースもあったようですね)これだけ同じ物を好きな人達が集まるなんて、早々あるもんじゃないですからね。感慨深かったです。
13時40分に上映がスタートし、約二時間。たっぷりとコパスの世界にダイブしてきました。
二度目なのにね。もう一回観てるのにね。見入っちゃって、息する事忘れそうでした。(これ初見時にやってる)
ストーリーや展開が大まかに解っていて観ると、今度は曖昧になってた部分の補完が出来て良いですね。「あ、こういう事だったか」とか「あれ、こうだったんだ」とか、脳内で自己変換されてしまっていた事を改めて見詰め返す良い機会でした。
何よりあの音響!!飛行機のシーンや銃火器が炸裂するシーンがそうですが、音が腹の底にずどんと響いてくるなんて、一般家庭のオーディオ設備じゃ有り得ないですよ。ていうか、普通アニメーションの映画であそこまでの迫力って出せるもんなんですかね…?
円盤になると繰り返し鑑賞出来ますけど、あの音響だけは…。あのずどんと、押し寄せてくる音の波だけは、劇場でしか味わえない醍醐味じゃないかなぁって。
それとアクションシーンも。何度観ても魅了されます。シラット、カッコイイ( ´艸`)
そんなこんなで、落ちついて観れてる時間帯と、圧倒されて心臓バクバクになってる時間帯と、息つく暇もないくらい濃厚な上映時間でした。
上映終了後、コパスではお馴染みとなったサウンドトラック「PSYCHO-PASS」が流れ、点灯した上映会場のスクリーン前には劇場版ポスターイラストとそれを立て掛けるためのイーゼル、椅子が運び込まれ…。
登場した宣伝Pの司会進行の元、塩谷直義監督が登壇されました。
監督の出身県での凱旋イベントという事もあり、舞台挨拶は終始温かで、時折笑いも混じる和やかなものでした。
挨拶の中で、御礼イベントとしては恒例となっている「共演者、スタッフから監督への質問」コーナーでは、声優の関さんとざーさんこと花澤さんからの質問が読み上げられました。
関さんの質問は噂の疑惑に尽いて。
劇場版ED後のCパートで、銃声の後少し驚いたような目をしてぽろっと咥えていた煙草を取りこぼすという描写があるんですが、もしやこれは子供が撃った銃弾が誤って狡噛に当たり、太陽にほえろ的な殉職をしたのではないかというもの。
これは私自身もずっと気になっていたものだったので、関さんがこの質問をぶつけてくれた事に心の中でガッツポーズしましたよ。「ナイス!関さん!!」と(笑
質問の内容に笑っていた監督のお答えは、「多分生きているんじゃないですかねぇ」
また誤解されそうな言い方ですけどって、すぐフォローしつつ苦笑いされてましたけど、要するにあの場面は監督の「映画の締め括り方」としての、演出の一つなんだよ、と。
監督は今回の映画の終わり方として、少し淋しさを残すような終わり方をしたかったそうです。
あの場面はその淋しさを余韻として観客に伝えるもの。
朱ちゃんがハン議長を説得して、シャンバラフロートは変わろうとしたけれど、結局住民投票では再びハン議長の就任が濃厚になっている。
ED前の挿入シーンで、「どういう事?」と首をかしげる子供に「もう銃を持たなくてもいいって事かな」と答えていた狡噛。その彼が目にしたのは、また銃を手に取り構えようとしている子供の姿。
朱ちゃんが投じた一石は確かな物だけど、その一石で根付いた環境が劇的に変わる事は無い。世の中はそんな簡単には変わってくれないんだという事の裏返しなのかなぁと、個人的解釈を更に濃厚にしてくれるようなお答えでした。
というかよくよく見たら、子供が銃を構えた方向と、土手らしき位置からその姿を見下ろす狡噛さんの立ち位置は違うんですよねぇ。なので誤射で殉職しちゃってたという線は薄くなったかな。ホッとしてます(笑
(あと、好きな食べ物は何ですか?という180度変わった関さんの質問に笑いました。好物は苺だそうですよ)
ざーさんの質問は、質問というより感想に近いもので、あの拷問シーンが当初の草稿では全裸で逆さ吊りだった事に触れ、それを知って以来頭から離れなくなってしまったのでそのシーンの映像化はしないんですか?というものでした(笑
これには会場内から笑いが。
監督曰く、深見さんから上がってきたシナリオには全裸で逆さ吊りのままデスモンドから拷問を受けるという風になっていたんですが、即刻変更したそうです。どうやって狡噛の狡噛を映さずに描写を取ったらいいんですか。と零していた監督に笑いが止まりませんでした。
他にも劇場版制作過程に於いてのお話を聞かせて頂けたので、もう既に発表されているものも含んでますが、覚えているものを簡単に纏めておきますね。
*今回、英語の台詞を声優さんに言って頂くという事で、事前に収録した英語の台詞。狡噛さんの英語台詞は仮収録をセム(木村さん)が担当し、アフレコ現場で奇しくもスネ夫とジャイアンの共演が実現した事。
*木村さんの演じた狡噛が思いの外良くて、もうこれで良いんじゃないですか?って関さんが零していた事。
*ざーさんの話す英語が、日本人の話す英語らしくて演出意図ばっちりだった。その分、現地人を演じる声優さんの英語演技は大変だったそうですが(笑
*後半の露店が出てくるシーン(恐らくユーリャさんが物資調達した帰りの場面かな?)で意図的に鳥の鳴き声を挿入している事。これは、ロケハンしたカンボジアでの実体験が元。現地の露店にて大量の雀が売られていて、その販売意図が雀を購入し記念撮影をした後逃がすという、なんとも不思議な商売だったそうな(笑
*苦労した点に尽いて、現地の言語であるクメール語。これをどうリアルに収録するかでかなり悩まれたそうな。特にお経をあげている場面では、カンボジア大使館にお願いをして、クメール語を話せるお坊さんに音声を収録してもらったそうなんですが、その音声が周囲の雑音(犬の鳴き声とかばりばり入ってたそうです)を拾いまくってて、そのまま使う事が出来なかったんだとか。それを声優さんに完コピしてもらう事で、あの読経を上げる葬式のシーンが完成したそうですが、調整するのに完成披露試写会間近まで掛かっていたそうですよ。
とまぁ、覚えている限りだとこんな感じですかねぇ。これだけの苦労を経て完成したあの2時間の大作だと思うと、本当制作サイドのこだわりとか、本腰の入れ具合に脱帽します。
ちょっと余談ですが、途中監督がしたざーさんのモノマネは一生忘れませんw
似てるか似てないかで言うと似てないんです。でも雰囲気と言い方のテンションはまさしくで(笑
監督が”ざーさんのモノマネをした”という事は解りました。それはもうはっきりとw
上映終了後に始まった舞台挨拶も、あっという間の時間で。挨拶最後は今回の行脚で急遽決まったサイン色紙とサイン入りポスターのプレゼントを掛けたじゃんけん大会でした。イベントっぽいですよね~w
あの人数で監督と一斉じゃんけん。監督むちゃくちゃ強いんです。
観客全滅が何度あった事かw 終わらないんじゃないかと思えるくらい、やり直ししてましたよ。そんな運だめしを経て勝ち取った2名の方、おめでとうございましたヽ(´▽`)/
無事にじゃんけんイベントも終わり、最後に監督の締めの挨拶で壇上から退場されておりました。拍手で送られる中監督の同級生という女性方が、用意していた大きな花束を贈呈するという地元イベントならではのアットホームな一面も。同級生が応援に駆けつけてくれて、嬉しそうな監督が印象的でした。
監督退場の後、入局式へ。禾生局長の有難いお言葉をみんなで心して聞きました(笑
それにしても榊原さんの「諸君」で始まるお言葉は迫力が凄いですね。企業組織の入社式で流したら、新入社員の背筋が伸びるだろうな、とちょっと思いました。そのくらい張りのある局長のお言葉はかっこよかったですよ!
因みに、今回の入局式で配布された非売品ステッカー。白と黒のランダム配布だったんですけど、その色で入局した自分が監視官であるか執行官であるかが解るそうな。
掲載した写真の通り、私の貰ったステッカーは黒。
私は、なるなら行動的な自由より思考的な自由が許された執行官が良いなぁと常々思ってましたが、これで公式にも「お前は執行官だよ」と認めて頂けて嬉しいことこの上ないw
宣伝Pから「しっかり職務(布教)に努めて下さいね」と言われた通り、首輪付きの猟犬としてこれからもコパスを応援していきますよ~~~!!
入局式最後は、全員での記念撮影。
再び登場された塩谷監督を交えての撮影となりました。ここでびっくりしたのは監督が入られた位置。てっきり最前列なのかと思いきや、劇場内出入り口の配置上、なんと真ん中へ!!
か、監督が、目と鼻の先にいるぅぅぅぅ!!!
これには興奮しましたね。
両隣の方はスタッフさんから貸与されたプロップリカのドミネーターを手に持っての撮影。生プロップリカのドミネーターを間近で見られて更にテンションアップ。
いつかゲットしようと密かに思いました、まる
(スタッフさんが操作してドミネーターの電源をオンにしたんですけど、それより先に撮影会が始まってしまって、敬礼して撮影している最中にドミネーターの起動シーケンスが開始されてのん子さんの声が静まりかえった場内に響き渡るという展開がw 撮影中、場内は笑いに包まれてました)
そして記念撮影後、監督は周囲の方々に声を掛けながら、握手に応じられていて。とってもラッキーだったんですけど、近くにいたので私も握手させて頂きまして、短いながらも言葉を交わさせて頂きました。こんな事考えもしなかったので、大・興・奮!テンションMaxでした!
監督のお手、とても温かかった~((w´ω`w))
あの手でコパスが生み出されていったのだと思うと、握手した温もりは一生忘れられそうにありません。テンション上がり過ぎて頭真っ白で、気持ちの10分の1も伝えきれませんでしたが、「ありがとうございます」と答えて下さって、それだけで天にも昇る思いがしました。
西日本舞台挨拶@山口、全てのイベントが終了し劇場のロビーへと向かったんですが、すぐに監督がロビーへ出て来られて。そこで帰路に着こうとしていたファンの方々の握手や記念撮影に応じるという、なんともファンサービス旺盛な一面を見させて頂きました。
地元ファンの声をしっかり聞きながら、お礼を言われている姿が印象的でしたが、一人でも多くの方の握手に応じようとされている姿も素敵でした。同行スタッフの方に「飛行機の時間がありますので…」と制されるギリギリまでファンサービスされてましたよ!
そうして劇場正面入り口からスタッフさんと一緒に小走りに劇場を後にされてましたが、その様子から相当ギリギリまで留まって下さってたんだなぁと実感しました。
心がほっこりした方が沢山いたんじゃないかなぁ~。素晴らしいイベントになって良かったと思います。
記念撮影と言えば、他の会場でのルールがよく解らないので何とも言えない所なんですが、今回塩谷監督の意向もあって、舞台挨拶中のカメラ撮影が認められました。お話をしている最中でも写真おkだよ、って事ですね。
寧ろしっかり撮って、是非サイコパスを広めて下さいと宣伝Pさんと一緒に仰っておりました。
それを事前に知っていればデジカメ持って行ったのにー!と内心叫んだのは此処だけの話。
ガラケーだと撮影が難しいんですよねぇ…。おのれ、何故私スマホにしてないんだ!(無茶言う
それが唯一の心残りかもしれません(^^ゞ
今回の塩谷監督凱旋舞台挨拶。
大変心にも記憶にも残る楽しいイベントでした。
まさか地元山口で、アニメイベントが行われるなんて。
それも大好きなPSYCHO-PASSの大ヒット御礼イベント。都会だけでしょ、って蚊帳の外だと思っていた事が実現するとは思いもしませんでした。
参加出来て良かったと心から思います。
期間限定上映、並びに今回の舞台挨拶を実現して下さった監督と公式さんに、ありがとうございますと伝いたいですね。
何より、また凱旋して頂きたいです。勿論、PSYCHO-PASSのイベントとして!
山口県のファンは、いつでも監督のお帰りを心待ちにしておりますよーーー!
そしてもし続編が出来るなら、その時は是非山口でも放映して下さい!宣伝担当さん!
稚拙ですが舞台挨拶上映会のレポートでした。